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2020.05.07

5G時代の到来と住宅業界の進化

2019年9月にiPhone 11シリーズが発売されましたが、5Gに対応していないということで購入を見送った方もいらっしゃるかもしれません。
ちなみに私はiPhone 11の広角カメラが気になり購入してしましたが・・・。

そんな今注目の5Gですが、私たちのような建築・住宅業界にも関係してきますし、みなさんの普段の生活の身近な部分にも劇的な変化が起こるかもしれません。
今回は、そもそも5Gとは何なのかという部分も含めて説明していきます。

■5Gとは?なぜ5Gが必要なのか?

◎5Gとは?

5G(ファイブジー)という言葉はよく聞くけど、結局5Gって何なの?と思われている方も多いかと思います。
今、スマートフォンを使用されている方も多いと思いますが、このスマートフォンの画面の電波が表示されているところに「4G」という文字があると思います。
現在は4Gなのですが、これが「5G」に変わります。
単純に4Gの次だから「5G」となるわけですが、実際にこの4Gや5Gとは何のことなのでしょうか?

4Gや5Gというのは、通信の速度や遅延、接続数などのレベルのようなものです。
この「G」とは、「Generation(ジェネレーション)」を表します。
通信速度などのイメージから、この「G」を「Gbps(ギガピーピーエス / 通信速度)」や「Gbyte(ギガバイト / 通信データ量)」などの言葉と勘違いされている方もいるかもしれませんが、実は「Generation(世代)」という意味なのです。

先述したように、現在のインターネット環境は4Gです。
電話やメールはもちろんですが、LINEやゲームなどのアプリが使用できたり、YoutubeやNetflixなどの動画配信サービスで高画質な動画や映画を観るなどもこの4Gの環境下ですることができます。
そう考えると、今の4Gのままでも十分じゃないか!と思いますよね?
では、なぜ今より更に上のレベルの5Gが必要になるのでしょうか?

◎5Gが必要な理由

単純にIT技術の発展により、今よりも更にワンランク上の通信ができるようになったから、というのはあります。
そりゃもちろん通信速度が早い方がいいし、遅延も少ない方がいい、ゲームでマルチプレイをする時により多くのユーザーと接続できた方がいいですよね。
ただ、理由はそれだけではありません。

スマートフォンの普及などに伴い、世界的に見てインターネット上の通信(トラフィック)が増加していることや、IoT機器(Internet of Things / モノのインターネット / ※詳細は後述します)の増加に伴うインターネット環境の圧迫などにより、現状の4Gのままでは通信がキャパオーバー状態になる可能性が高くなることが、5Gが必要な理由として挙げられます。

◎5Gになることで何が変わるの

では、4Gから5Gに変わることで、実際にどのような変化が起こるのでしょうか?
簡単に図にまとめました。


1. 通信速度
通信速度は、1Gbpsから20Gbpsにバージョンアップします。
高速大容量通信が可能になったという感じですね。
つまりどういうことかというと、今までの4Gの環境下でも確かに動画や映画などを観ることはできていましたが、画質を4Kなどの高画質にしようとダウンロードするのにかなり時間がかかってしまったりしていたところを、5Gでは4Kや8Kの動画でもスムーズにダウンロードして観賞することができるようになるということですね。

2. 遅延
遅延は10ms(ms=1/1000秒)から1msへ。
もちろん4Gの環境下でも遅延に関してはほとんど気にならないレベルですが、これが1msになることによって超低遅延となり、遅延がほぼゼロの状態となります。
例えばライブ配信などを観た際などに、高画質のまま遅延がほとんどない状態でライブ配信映像を観ることができるようになります。

3. 接続
この同時接続とは、一つの基地局で繋がる電波の数という認識です。
これが10万から100万に増えることにより、多数同時接続が実現できます。
これにより、例えば朝の通勤ラッシュ時の駅などのような、人口密度がかなり多いシチュエーションなどで、電波が繋がりにくくなるなどといったことも解消されるようになります。

このように、5Gにバージョンアップすることで、「通信速度」「遅延」「接続」のレベルが格段にアップします。

では、5Gを使って実際に何ができるのか、ということについて触れていきますが、その前に先述したIoT(Internet of Things / モノのインターネット)について先に簡単に説明しておきます。

■ IoTとは

IoT(Internet of Things)とは「モノのインターネット」と呼ばれるものです。
もう少し噛み砕いて言うと、モノがインターネット経由で通信することです。
例えば、時計(スマートウォッチ)や冷蔵庫やエアコンなどの家電など、インターネットと繋がっている「モノ」、これがIoTです。
このIoTにより、何が実現できるのかと言うと、例えば外出先からエアコンの電源をオンにしたり照明器具のスイッチをオンにするなど、家電製品を家の中にいなくても操ることができます。

■5Gになることで何ができるの?

◎5Gでできること

ここからまた本題に戻ります。
では、5Gになることで実際に何ができるようになるのでしょうか?
下記にいくつか代表例を挙げてみます。

・自動運転
既に自動運転技術は日本国内だけでなくアメリカなど海外でも取り入れられておりますが、5Gにより自動運転にも大きな変化が起こると言われています。
私たちが運転する全ての車にインターネットが繋がるようになり、目的地を設定するだけで、完全自動で目的地まで車が自動で私たちを運んでくれます。
全ての車にインターネット通信が完備されれば、渋滞が起こらないようなルートでそれぞれの車が走行し、もちろん車間距離などもしっかりと把握し、事故が一切起こらない、そんな自動運転の世界が実現する可能性があります。

・VRを使用したライブ映像配信 / 視聴
5Gで期待されるVR技術の更なる進化。
これはエンタメ業界の大きな飛躍にも繋がります。
例えば、私はサッカーが好きなのですが、このVRを通じて実際に自分のお気に入りのプレイヤーだけを追いかける視点で試合を観ることができたり、スタジアムの上空からスタジアム全体を見渡すように試合を観ることができたり、まさに今自分がピッチの上に立っているかのような臨場感でサッカーの試合をライブで観ることができるようになる可能性があります。
野球であれば、ピッチャーのところに自分が立っているかのような視点で観ることができたり、スポーツ以外で言えば、好きなアーティストのライブで、自分の好きなメンバーだけを追い続けたり、そのようなことも可能になると言うことですね。

・医療技術
医療技術もこの5Gにより飛躍的に変わるようです。
様々な医療技術や医療機器が5Gにより変化を遂げるようですが、わかりやすい例で言うと、オンライン手術が可能になります。
例えば、自分の病気を治す事が出来るドクターが日本国内にいない場合でも、海外のドクターにオンライン手術をお願いすれば、その手術が可能になるのです。

◎住宅・建築業界の変化
では、私たち株式会社Hands Factoryのような住宅・建築業界ではどのような変化が起こるのでしょうか。
私なりに考えてみました。(あくまでも個人的な予想であり願望です。)

・オールスマートハウス
SF映画などを観た事がある方でしたら、憧れた事があるかもしれません。
何もかもが自動でやってくれる「家」。
・自動で料理を作ってくれるキッチン
・自分がいつもお風呂に入る時間に合わせて浴槽にお湯をためてくれるお風呂
・浴室に入った人を感知したら勝手に出るシャワー
・玄関の鍵の開閉を自動でやってくれるドア
・家の半径〇〇メートルまできたら、自動で部屋の温度を調節してくれるエアコン(これは似たようなことはGPSでできますね。)
・話しかけたら何でも答えてくれるCPU(似たものはありますが精度が低いですよね。)
などなど、夢は膨らみますね。
家電製品などと組み合わせれば、更に出来ることは増えると思います。
そのうち、建築会社も建築だけの知識や技術だけでは不足してくるかもしれません。

やや近未来的な発想ですが、そのような生活が現実のものになる時代が近づいてきているのは事実です。

本格的に5Gが全国的に普及し始めるのが2025年頃からと言われており、まだ少し先の話にはなりますが、5Gの導入により今後どのような変化が起きるか楽しみですね。

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